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全身倦怠感とは
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全身の倦怠感は、身体全体のだるさや疲労感を指し、日常生活に支障をきたすことがあります。この症状は、過労やストレスといった一時的な原因から、潜在的な急性・慢性疾患のサインまで多岐にわたる背景を持ちます。全身倦怠感は、他の症状(発熱、体重減少、痛みなど)と共に現れることが多く、原因に応じた診断と治療が必要です。
全身倦怠感の原因となる急性疾患
感染症
インフルエンザや風邪などのウイルス性疾患、細菌感染(肺炎、扁桃炎など)は、免疫反応による炎症や発熱を伴い、全身倦怠感を引き起こします。
急性ウイルス性肝炎
ウイルス感染による肝臓の炎症が倦怠感を引き起こし、黄疸や腹痛を伴うことがあります。
急性腎炎
腎機能障害による老廃物の蓄積が倦怠感をもたらします。むくみや高血圧を伴う場合があります。
熱中症
高温環境での脱水や電解質異常が原因で、重度の倦怠感や意識障害を引き起こします。
急性ストレス反応
極度の心理的・身体的ストレスが急性の疲労感を生じさせることがあります。
全身倦怠感の原因となる慢性疾患
慢性疲労症候群(CFS)
6か月以上続く原因不明の倦怠感が特徴で、休息しても改善しないのが特徴です。
甲状腺機能低下症
代謝の低下によりエネルギー不足を感じ、倦怠感や寒気、体重増加が見られます。
貧血
鉄欠乏やビタミンB12不足による酸素運搬能の低下が倦怠感を引き起こします。
糖尿病
血糖値の変動やインスリン抵抗性が全身疲労感を生じさせます。
慢性腎臓病
腎臓の長期的な機能低下が、毒素の蓄積と貧血による倦怠感をもたらします。
がん
悪性腫瘍の進行に伴う代謝異常や炎症が慢性的な疲労を引き起こします。
精神疾患
うつ病や不安障害では、心理的ストレスが身体的な倦怠感として現れることが一般的です。
全身倦怠感で見つかりやすい病気
・感染症: インフルエンザ、感染性単核球症
・内分泌疾患: 甲状腺機能低下症、糖尿病
・血液疾患: 鉄欠乏性貧血、悪性貧血
・腎疾患: 慢性腎臓病、急性腎障害
・精神疾患: うつ病、慢性疲労症候群
・悪性疾患: 白血病、リンパ腫
全身倦怠感の検査方法
問診
倦怠感の発症時期、持続時間、悪化や緩和の要因、関連する症状(発熱、体重減少、睡眠の質など)を詳しく確認します。
身体診察
皮膚、リンパ節、心音、肺音、腹部の触診を通じて、全身状態を評価します。
血液検査
全血球計算(CBC)
貧血や炎症の有無を確認します。
甲状腺機能検査
甲状腺ホルモンの異常を調べます。
肝機能・腎機能検査
肝臓や腎臓の異常を特定します。
ビタミンやミネラル検査
鉄、ビタミンB12、葉酸の欠乏を評価します。
尿検査
腎疾患や糖尿病の兆候を探ります。
画像診断
胸部X線や腹部超音波で感染症や腫瘍の有無を確認します。
特殊検査
慢性疲労症候群や自己免疫疾患が疑われる場合、抗体検査や運動負荷試験を行います。
心理評価
うつ病や不安障害が関与している場合、心理検査を実施します。
全身倦怠感の治療方法
原因疾患に対する治療
感染症
抗生物質や抗ウイルス薬で治療します。
甲状腺機能低下症
甲状腺ホルモン補充療法を行います。
貧血
鉄剤やビタミンB12、葉酸の補充を行います。
糖尿病
血糖コントロールを目指し、薬物療法や生活習慣の改善を行います。
慢性腎臓病
食事療法や透析治療が必要な場合があります。
がん
手術、放射線療法、化学療法など、病期に応じた治療を行います。
症状緩和のための治療
鎮痛薬や抗炎症薬を使用して倦怠感の原因となる症状を軽減します。 また栄養補助療法を通じて、エネルギー不足を補います。
生活習慣の改善
バランスの取れた食事、適度な運動、十分な睡眠を推奨します。 また、ストレス管理やリラクゼーション法(ヨガ、瞑想など)を取り入れます。
精神的サポート
うつ病や慢性疲労症候群に対して、抗うつ薬や認知行動療法(CBT)を導入します。
補完代替療法
漢方薬や鍼灸治療を取り入れることもありますが、科学的根拠に基づいて行うことが推奨されます。
全身倦怠感に関するご相談
![全身倦怠感に関するご相談](https://cl-shimizu.com/wp-content/uploads/2023/06/0L5A6322.jpg)
全身倦怠感は、多くの疾患や要因が絡み合う症状であり、その背景には重大な疾患が潜んでいる可能性もあります。問診や検査を通じて正確な診断を下し、原因に応じた治療を行うことが重要です。また、患者自身が生活習慣を見直し、心身の健康を維持することも倦怠感の軽減に寄与します。ご相談は、京都市右京区の内科、清水医院まで。