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- ドクターズインタビュー
始めに、救急の医師を志した理由を
教えてください interview 01
救急医療の現場では文字通り緊急で患者様を救わなければなりません。しかもほとんどの患者様は初めてお会いする方です。非常に限られた情報から患者様の重症度を的確に把握し、必要に応じて直ちに治療を開始していく、そのような独特の診療形態に学生の頃から魅力を感じていました。実際に救急医として仕事を始めてからは、自分の判断や治療の良し悪しがすぐに患者様の病態回復でわかる点も大きな特徴だと感じました。おかげさまで諸先輩やスタッフの方に支えられ数多くの経験を積んでまいりました。また救急は比較的オンとオフがはっきりしている分野です。私は体を動かすのが好きで、オフには積極的にフットサルやスノーボードなどを楽しんできました。
救急の経験が今の診療に
活かされているとお聞きしましたinterview 02
患者様がお困りの原因を的確に見抜くスキルは救急現場で身に着けました。救急医には先入観を持たずに診察し、多くの鑑別疾患を想起して診断する癖がついています。以前に貧血を心配して来られた方がいました。ところがよくお話をうかがうと、ふらつきが主症状でした。精査で下肢静脈瘤が見つかり、治療でふらつきは消えました。ほかにも、だるいのが続いているのが気になるけれど何科に行けばよいかわからない方が来られました。咳もあったので薬を処方していましたが一向に良くならずの状態でした。そこで画像検査をしてみると乳がんが発見されたり、膠原病が見つかったりと潜在的な病気を発見できたのです。このように患者さんの主訴を掘り下げる作業は救急医の得意分野だと思います。また救急には「歩いて来る重症を見逃すな」という鉄則があります。定期通院されている患者様を診る際に「なんだかご様子がいつもと違うな」といったように、ご自身も自覚していない微妙な変化に気づくスキルも救急で培いました。
なぜ、
医院を継ごうと思ったのですかinterview 03
正直のところ、初めはまったく継ぐつもりはありませんでした。きっかけとなったのは卒後10年目くらいで、(救急の仕事から移った)二次救急に勤務しているときです。働く中で「かかりつけ医(者)の役割は重要」「かかりつけ医だからできることがもっとある」と感じたためです。二次救急の現場で感じたのは、どの科を受診してよいかわからずに来院した軽症患者様が多かったことです。内科や外科など診療科の垣根がない救急医はあらゆる病態に対応できます。そのため、開業医として患者様のお困りに幅広く対応できる相談窓口になりたいと考えました。また患者様の人生設計にじっくりと向き合う必要性も痛感しました。たとえば腎不全の方に対して血液透析を行う場合がある一方で、透析をしない選択肢もあります。しかし切迫した救急現場での選択はとても困難を伴います。普段から十分に説明して時間をかけて選んでいただく、かかりつけ医としてそうした役割を担いたいと思いました。従来の清水医院の良さを継承しながら救急で感じた課題を解決できるように診療しています。
患者様とのコミュニケーションで
心掛けられていることを教えてくださいinterview 04
患者様の悩みを丁寧にうかがうように努めています。十分に会話をしてお困りの内容を聞くうちに、その原因がわかる場合が少なくありません。またからだの悩みだけでなく、なんでも話しやすい雰囲気づくりを意識しています。世間話や雑談をするくらいの気持ちで気軽に受診していただけるクリニックが目標です。さらには「これくらいの症状で受診しても大丈夫か?」、「何もないかもしれないのに受診してもいいのかな?」といった病院受診の垣根をなくし、「からだの相談窓口」といえる存在になりたいです。手前味噌ですが、前院長の父や父から引き継いだ患者様からは優しく丁寧に診療しているとの言葉を頂戴しています。これからも初心を忘れず理想を追求していきます。
内科から外科まで
ワンストップで相談できるのは安心ですねinterview 05
当院のオールマイティーに診療するスタイルは、どの診療科を受診してよいかでお悩みの方だけでなく、普段から定期通院されている患者様にも強みを発揮します。たとえば高血圧で通院されている方に生じた腰痛、あるいは腰痛で通っている方が悩んでいる不眠など、どのような体のトラブルも当院でご相談ください。内科、外科など幅広い分野に対応いたします。
今後の医院の展望を教えてくださいinterview 06
基本理念として診療科にとらわれずに患者様に最適解を届けるオールマイティーな医療をいたします。「専門外だから診ません」といった言葉は当院には存在しません。ただし診療内容やスタイルは時代とともに変化していくべきだと考えています。少子化や高齢化など社会構造の変化、新型コロナウイルスに代表される新しい疾患など社会や生活の変化に応じて医療も変化、そして進化しなければいけません。今後はDX(デジタルトランスフォーメーション)、AI(人工知能)の活用、省エネルギーなどにも積極的に取り組む必要があるでしょう。基本理念は大切にしつつ日々進化し続ける、スタッフと一緒にそのようなクリニックを目指しています。