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更年期障害と自律神経失調症の違い

更年期障害と自律神経失調症の違いは区別できない場合が少なくありません。
更年期障害はエストロゲンと呼ばれる女性ホルモンの分泌低下が原因です。さらに加齢、生い立ちや性格などの心理的要因、家庭や職場のストレスに代表される社会的要因も関わります。一方、自律神経失調症は交感神経と副交感神経のバランスが乱れて起こります。心理的・社会的要因や更年期に代表される女性・男性ホルモンの乱れなどが原因です。
このように更年期障害と自律神経失調症の原因は似ており、症状も同様なので違いがはっきりしません。臨床現場では両者が合併していると考えて対応する場合もあります。
更年期障害と自律神経失調症の症状
更年期障害と自律神経失調症では共通する症状が多く、更年期の女性が症状をセルフチェックしても区別が難しい場合が少なくありません。
更年期障害ではほてり、のぼせ、汗が出るなど体を熱く感じます。めまい、動悸、頭痛、関節痛、しびれなど全身に多彩な症状が出る場合も少なくありません。やる気が出ない・気分が落ち込むなどの抑うつ症状、イライラ、不安で落ち着かない(不安神経症)、不眠など精神状態に支障をきたす場合もあります。
自律神経失調症では全身症状として倦怠感や不眠、局所的な症状で頭痛、動悸、めまい、息切れなどさまざまな症状が出ます。イライラ、不安神経症、抑うつ症状など精神的な症状が出る場合も珍しくありません。
更年期障害と自律神経失調症を整える方法
更年期障害、自律神経失調症を整えるために生い立ちや性格といった心理的要因、家庭や職場のストレスといった社会的要因など関係している原因をできるだけ正確に把握する作業が大切です。自分では気づいておらず医師の問診で明らかになる場合も少なくありません。そのあとで対処法を探ります。
十分な睡眠や、バランスのよい食生活、適度な運動など日常生活を整える工夫も欠かせません。特に健康診断や人間ドックで生活習慣病に関する異常を指摘された方は医療機関を受診してください。これまで異常がなくても更年期くらいになると異常値が出始める場合が少なくありません。生活習慣病の詳細は<生活習慣病について>をご覧ください。
更年期障害と自律神経失調症の治療方法
更年期障害、自律神経失調症いずれの場合でも心理的要因、社会的要因に適切に対処し、睡眠、食生活、運動習慣を整える工夫が欠かせません。それでも十分に改善しない際には薬を用います。
更年期障害ではエストロゲンを補うホルモン補充療法、さまざまな生薬を配合した漢方薬、精神症状を安定させる向精神薬などの薬剤を病状に応じて処方します。複数の薬剤を併用する場合も珍しくありません。漢方薬と向精神薬は自律神経失調症でもよく使います。
更年期障害や自律神経失調症が心配で、どの診療科を受診すべきか迷った場合は内科や婦人科を受診するとよいでしょう。清水医院は更年期障害、自律神経失調症の両方にしっかりと初期対応いたします。
この記事の監修者情報

清水 導臣(しみず みちおみ)
清水医院(内科・外科・総合診療科) 院長
経歴
2006年 近畿大学医学部附属病院 初期研修医
2008年 市立岸和田市民病院 血液内科専攻医(研修)
2010年 関西医科大学附属枚方病院 救命救急センター助教
2011年 大阪府済生会野江病院 救急集中治療科医員
2017年 生長会ベルランド総合病院 急病救急科医長
2019年 京都市立病院 救急科医長
2021年 清水医院 院長
ご挨拶
京都府京都市右京区の内科・総合診療科の清水医院の院長の清水導臣です。
私は救急医として多くの患者さんを診てきた経験から、患者さんと身近に接し、信頼関係を築くことで、安心して治療や生き方を選択できる環境を提供したいと考えています。デリケートな内容も気軽に相談できる関係を大切にし、健康寿命の延伸や病気の予防につなげることを目指しています。そのため、対話を重視し、どのような不安や悩みもまずは気軽にご相談いただける医院を目指しています。