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多汗症とは|症状と原因
多汗症とは汗が異常に増える病気です。症状は汗が多いほかに、手のひらや足のうらの場合は皮膚が湿って冷たくなり青色や青紫色に変色する場合もあります。じっとりと湿りやすい皮膚はカビ・細菌感染やワキガを生じる場合も少なくありません。
原因があって生じる多汗症は続発性(二次性)多汗症と呼ばれ、バセドウ病に代表される甲状腺の病気・褐色細胞腫・低血糖症などの内分泌疾患、神経疾患、感染症、薬剤などが原因となります。
明らかな原因がない多汗症が原発性多汗症です。発汗を調節する交感神経の異常が原因とする説がありますが、まだ確定ではありません。遺伝的要因も関係していると考えられていますが、正確な原因は不明です。
また、多汗症は服の汗染みが気になるや、人の視線が気になるなどの影響で本来やりたいことを避けてしまいそれが結果として生活の質を下げてしまうといった行動変化を伴いやすいといわれています。
多汗症の種類と重症度レベル
多汗症は2種類に分けられ、1つは脇、手のひら、足のうら、顔など体の一部分に生じる局所多汗症で、もう1つはからだ全体の全身性多汗症です。局所多汗症では精神的に緊張すると汗をかきやすくなり、脇、手のひら、足のうらなど複数箇所に多汗を認める場合も少なくありません。
多汗症の重症度はHDSS(Hyperhidrosis disease severity scale)と呼ばれる自覚症状に基づいた分類がよく使用されており、3と4が重症レベルです。
1. まったく気づかない、邪魔にならない
2. 我慢できる、たまに邪魔になる
3. どうにか耐えられる、しばしば邪魔になる
4. 耐えがたい、いつも邪魔になる
またヨード紙法による定性検査や換気カプセル法を用いた定量検査で多汗症の重症度を判定する場合もあります。
多汗症は予防できる
多汗症がセルフチェックで疑われる場合は、予防や自力で治す工夫をしましょう。手汗で書類を汚す、脇汗による汗ジミなど日常生活に支障をきたすほど汗が多い場合は多汗症の可能性があります。血縁者に多汗症の方がいる場合や、睡眠中は多汗がない場合はさらに多汗症が疑われます。
多汗症の予防法や治し方として交感神経を過度に刺激しない工夫が大切です。睡眠不足、食事内容や食事時間が乱れた食生活、アルコール多飲、喫煙などは避けてください。辛い食品やカフェインも交感神経刺激作用があるので減らすとよいでしょう。過緊張も多汗症の誘因となります。自分のストレス原因を紙に書き出して、避け方・向き合い方を考えてください。
どうしても汗が多いことにより人との接触を避けられる方も、治療により活動的になる方が増えたといった報告もあります。
多汗症の診断方法と治療法|オンライン診療もご活用ください
多汗症の診断は一般的に問診と臨床症状で行います。多汗症と診断すれば原発性と続発性多汗症を鑑別し、原発性多汗症であれば薬剤で治療します。とくに脇にたくさん汗をかく原発性腋窩(えきか)多汗症に対しては新しい塗り薬が使用可能になりました。
多汗症はとてもデリケートな病気なので来院をためらう方が少なくありません。当院では多汗症に対し条件を満たせばweb上で診療するオンライン診療を実施しています。詳しくは<オンライン診療について>の項をご覧ください。現在は初回のみ来院していただく必要がありますが、将来は全てwebで完結する来院不要な診療システムを構築する予定です。詳細はお気軽にお問い合わせください。